第7回サイエンスカフェ 2016/1/9(土)
血液型性格を信じる人々:一般人から学者まで(話題提供:山岡 重行)
明治大学駿河台キャンパス14:00~17:00
日本で最も長い間、最も多くの人に受け入れられてきた疑似科学は血液型性格でしょう。血液型人間学であったり、血液型占いであったり、人間のパーソナリティや相性、職業適性、場合によっては今日の運勢までがABO式の血液型と関連付けられてきました。「一般社団法人 ヒューマンサイエンスABOセンター」などという人たちもいます。血液型と性格の関連を主張するのは、このような「科学を自称する科学者ではない人たち」だけではありません。医学博士(感染免疫学・寄生虫学)藤田紘一郎氏や理学博士(生物学・発生生物学)浅尾哲朗氏のような理系の学者達も血液型と性格の関連を主張する著書を発表しています。
山岡は1999年から主に大学生を対象に血液型性格に関する調査を行っています。山岡の研究データを中心に血液型性格を信じる人々の心理とその根拠、血液型性格が生み出す血液型差別の問題について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
第7回 開催報告
レジュメ タイトル「血液型性格を信じる人々:一般人から学者まで」
- 0,1999年~2014年にかけての血液型性格判断を巡る社会の動き
- 1,血液型と性格の関係
- 2,血液型性格を信じる人々
- 3,科学的な反証に出会った場合の反応:なぜ心理学者の主張は届かないのか?
- 4,血液型性格を信じる人たちの意識:血液型嫌悪と血液型差別
- 5,放送倫理・番組向上機構勧告によりTVより血液型性格肯定情報を遮断した効果の検討
レジュメをPDFにいたしました。
ご自由にDLしてください。380KB )
講師紹介
山岡 重行
明治大学情報コミュニケーション学部兼任講師 臨床心理士
立教大学文学部心理学科卒
立教大学大学院文学研究科心理学専攻退学
博士(心理学) 立教大学大学院現代心理学研究科
専門は社会心理学、パーソナリティ心理学。
ユニークネス欲求、自己制御規範、反個人主義、血液型性格、被服行動、オタクと腐女子の心理など少数派の意識や少数派に対する差別の観点から硬軟様々なテーマを研究している。
主要著書
「ダメな大人にならないための心理学」
「なかよくしようぜ!ダメな大人にならないための心理学2」
「サイコ・ナビ 心理学案内」
「ダメラバ 恋愛講座」
「本当に役に立つビジネス心理学」
「オタクと腐女子の社会心理学」(印刷中)