サブリミナル効果(Subliminal Effect)

自覚できないほどの弱い刺激が与えられたときに、意識ではその刺激を経験した記憶がないにもかかわらず、無意識にはその記憶があり、その後の行動がその刺激に応じた形に変化することをサブリミナル効果といいます。例をあげれば、風景映像の中に十数ミリ秒の短いケーキ画像をしのばせておくと、その風景映像をみた人の中に「ケーキが食べたくなる人」が現れるといった現象のことです。

この効果によって、映画を見た人々の消費行動をひそかにコントロールできると大騒ぎになりましたが、「ケーキが食べたくなる人」はそもそもケーキが好きな人であり、人々の行動を変えるほどの強い効果ではありません。無意識の単純接触効果程度と考えるのが妥当であり、つまり、サブリミナル効果は一部の人に小さな効果があるに過ぎないので、それを社会で利用できるという主張については疑似科学の疑いが濃いでしょう。