酵素(Enzyme)

ある特定の化学反応を促進する物質を酵素と言います。たとえば、胃液に含まれるペプシンは、タンパク質を分解する反応を促進します。発酵も、微生物が持っている酵素によって有機物質の分解を促進し、有益な物質を産出させる方法で、お酒や味噌などの食品生産に使用されています。一部の酵素(たとえばジアスターゼなど)は、摂取することで消化を助ける効果が知られています。

酵素は非常にたくさんの種類があり、体に良いか悪いかはわかっていないものも多くあります。どんな化学反応を促進して何が産出するかによって、酵素の機能は決定的に違います。健康食品に「酵素」と名前が付いているものがありますが、少なくともどんな化学反応を促進して何を産出する酵素なのかが明示されなければ、酵素が体に良いかどうかは判定のしようがありません。酵素だから体に良いと安直に考えてはいけないということです。