学術論文誌(Academic Journal)

学会では通常、学術論文誌を発行し、該当分野の研究論文を査読のうえ掲載しています。昔は有料で販売し、学会の運営費用にあてていましたが、今ではインターネットを介して無料で電子配信する事例も増えてきました。論文の著者はなるべく多くの人に研究成果を知って欲しいので、そのほうが理想的と言えます。

出版社が刊行する学術書にも、学術論文に相当する内容が掲載されています。一般書と比べて学術書は、議論が先行研究との関係で位置付けられているので文献リストが載っている、議論の適用範囲や例外が考慮されているので注がついている、議論で使われている用語の定義が明瞭に示されているなどの特徴があります。そのため、研究者から見ると学術書であるかどうかは一目瞭然です。それにもかかわらず、疑似科学の一部は、一般書の浅薄な議論が流行の発端になっています。学術文献を見きわめるスキルをもつ人が増えることが望まれます。