愛用者の感想(Users’ Review)

サプリメントなどを含むいわゆる健康食品の広告で、いつものようにこの表現を見ることができます。心理学的視点からは、自分と似たような境遇の人のこうした感想を読むことで共感を覚えさせやすいという利点があります。また、芸能人など影響力の大きい人の意見を掲載することで、彼らのファンにメッセージを送ることもできます。

近頃では「愛用者の満足度ナンバーワン!」といったコピーも目立つようになってきました。そもそも“愛用者”はその商品に“満足”するのが当たり前なので、それをわざわざ宣伝する意味はないはずですが、前述のような共感行動を引き起こすテクニックとして“よく使える”ようです。

たとえその商品に不満や不備、欠陥があったとしても、「愛用者の感想」からは何も浮かび上がってきません。愛用者が愛用品を悪く言うことはほとんどないからです。もしも、「愛用者の感想」の隣に「嫌悪者の感想」が書かれた商品広告があったとしたら、誠実な広告なのかもしれません。